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兵庫県労働委員会発足80年にあたって
兵庫県労働委員会会長 ![]()
兵庫県労働委員会は、昭和21年の発足から80年の節目を迎えました。これまで、労使間で生じた対立や課題に真摯に向き合い、数多くの困難な事案に丁寧に対応され、労使関係の安定にお力を尽くしてこられた公・労・使の先輩委員並びに現委員及び事務局の皆様に深く敬意と感謝の意を表します。
この10年の大きな出来事の一つとして、新型コロナウイルスの感染拡大があります。令和2年4月、緊急事態宣言が発令されました。世の中は密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けるための対応を必然的に迫られ、当委員会は、Web方式による定例総会と公益委員会議の開催をいち早く取り入れました。そして、アフターコロナにおいても、委員の諸事情に応じてWeb方式(県庁内の会議室で総会を開催し、それにWebにより出席するいわゆる「ハイブリッド型」)も続けています。令和3年2月の労働委員会規則の改正では、不当労働行為事件に係る調査の手続でもWeb方式によることが可能となりました。
さて、近年、労働を取り巻く情勢は極めて複雑さを増しています。働き方の多様化、デジタル技術の急速な発展、人材確保の課題、職場のコミュニケーションの変質など、労使双方が直面する問題は一層多面的になりました。さらに、フリーランスやギグワーカーといった働き方の広がりが、従来の労働法制の枠外での紛争を発生させています。
また、かねてから見受けられていましたが、実質的には個別労働紛争でありながら、個人単位でも加入できる地域の合同労組によって集団労働紛争の形に変えて申立てがなされる事案が多くを占める状況になっています。
こうした環境下において、労使双方が対等な立場で話し合い、信頼関係を築ける環境を整え、労使が自ら課題の解決策を見いだしていけるよう、当委員会は、これまで培ってきた経験と蓄積をもとに、丁寧な対応と的確な判断を重ねながら、紛争解決と労使関係の安定に努め、公正中立な第三者機関としての使命を引き続き果たしてまいりたいと考えております。
この「80年報」が県内労働関係の現状や当委員会の取組をご理解いただく一助となることを願うとともに、引き続き皆様のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和8年3月
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